参考図書
(1)ゆるストイック ノイズに邪魔されずに1日を積み上げる思考(佐藤航陽著、ダイヤモンド社、2025)
自分にストイックな人であっても、コロナ禍を経た価値観の変化が生じ、生き方に戸惑いを覚える人も多いはず.
そんないびつな時代に著者の佐藤航陽(かつあき)氏は、新たなスタイルとして、「ゆるストイック」な生き方を提案してくれます。
「ゆるストイック」とはどんなスタイルなのか
ゆるストイックとは、他人の姿勢や考えに対しては柔軟に「ゆるく」構えながら、自分の目標に対してはとことん「ストイック」であるスタイルのことを指します。
著者の佐藤氏は、この一見すると相反する2つの姿勢が今の時代に必要とされており、現代で活躍し続けるための有効なスタイルであると言います。
なぜ「ゆるストイック」な生き方が必要なのか
理由は、様々な分野の二極化で発生した「超格差社会」と「分断した価値観」に柔軟に対応しながら、自分の好きで苦にならない領域で力を発揮するためと言えそうです。
換言すれば、先が読めないランダムな世界でバグのような存在(良い外れ値)を目指す感じだと思います。
この書籍の目新しさ・良い点
VUCA時代の到来、運を上げるために試行回数を上げること、新しさと懐かしさの組み合わせが大事など、一見するとビジネス書では既視感がある言葉たちも出てきます。
しかし、この書籍の目新しさは、これらの事象の説明の順序や解説という「著者の整理された視点」が秀逸であることです。
ちょうどiPhoneがあり合わせの技術で人類をあっ!と言わせたように。
読むとごちゃごちゃだった物事がすっきり整理されます。著者の聡明さが伝わる一冊です。